Search Engine Optimizationの略語であるSEOは、Googleなど検索エンジンを使ったマーケティング戦略の一つです。
日本語では検索エンジン最適化と訳されるSearch Engine Optimization (以下SEO)ですが、特定のWebページを検索エンジンの検索結果に上位表示させることで、流入数を増やす施策をSEO対策と呼んでいます。
目次
SEO対策の理由
企業がホームページを制作する動機の一つに、「24時間働いてくれる優秀な営業マンが欲しい」というものがあります。
確かにホームページは、休日であろうが、深夜であろうが、時間を問わずインターネット上で、自社製品・サービスを告知し続けてくれるでしょう。
休むことなく集客を行い、また一度に複数人の集客を行うことも可能です。
しかしこれはホームページにユーザーの方から足を運んでくれることが前提であり、そのためには検索順位を向上させるか、あるいは広告を打ち続け、ホームページへの流入数を増やさねばならないのです。
つまりホームページは「24時間稼働する優秀な営業マン」足り得ますが、そのためにはしっかりとSEO対策を行い、ホームページを育てていく必要があるのです。
このようにSEO対策とは、Googleなど検索エンジンにおける自然検索結果に、自社ページを上位表示されることで、自社製品や商品を知らないユーザーが自ら自社ページをクリックし、購入検討する機会を創出します。
SEOにおける検索順位の決定メカニズム
では、検索エンジンにおける検索順位とは一体どのようなメカニズムで決まるのでしょうか?
SEOで検索順位が決定する要因には、検索アルゴリズム・クロール・インデックスがあります。
公開したWebページの内容は、クローラー(ロボット型の検索エンジン)がまず読み取り、その内容を検索エンジン内にあるインデックス(巨大データーベース)に登録格納します。
その上で、インデックス内にある膨大な情報と検索アルゴリズムを照合し、Webページをそれぞれランク付けするのです。
ただし基本的に、検索順位の決定にはモバイルファーストインデックス(MFI)と呼ばれる、モバイル向けのページに書かれているコンテンツ内容がベースとなります。
Googleの理想像=SEOと理解せよ
Googleの哲学が反映されている「10の事実」というものがあります。
1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる
2.一つのことにとことん極めて上手くやるのが一番
3.遅いより速いほうがいい
4.ウェブ上の民主主義は機能する
5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない
6.悪事を働かなくてもお金は稼げる
7.世の中にはまだまだ情報があふれている
8.情報のニーズはすべての国境を越える
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる
10.「すばらしい」では足りない
特に上位4項目が、SEOにとって重要と言えるでしょう。
ユーザーに有益なコンテンツを提供すること=①
そのためにはコンテンツの品質をとにかく高めること=②
少しでも速くユーザーがコンテンツに辿り着けるようにすること=③
リンクが集まりやすいコンテンツにすること=④
なおYahoo検索エンジンは、Googleの検索アルゴリズムを使用しているため、GoogleとYahooでの検索順位はほとんど同一であり、改めてYahoo用にSEO対策をする必要はないと言えます。
E-A-T (Expertise・Authoritativeness・Trustworthiness)という評価基準
GoogleにはE-A-Tという指標があります。
専門性/Expertise・権威性/Authoritativeness・信頼性/Trustworthinessの頭文字を取ったもので、E-A-Tを欠いたコンテンツでは検索ユーザーに著しく害を及ぼす可能性があると考えられています。
これらは別々に考える必要はなく、特定のジャンルに優れている人間や企業(権威性/Authoritativeness)が当Webページやコンテンツを作成しており、ゆえに当コンテンツは専門性に富んだ内容であり(専門性/Expertise)、かつ信頼に値するものである(信頼性/Trustworthiness)という思考を元に、Googleは評価基準を置いているというものです。
特にYMYLの分野においては、このE-A-Tの指標が強く影響します。
YMYL( Your Money or Your Life/あなたのお金、あなたの人生)とは、お金や健康、つまり金融業界や医療業界などに関連するトピックのことを指します。
YMYL分野のSEOを行う際には、特にE-A-Tの考え方を徹底する必要があるでしょう。
SEOの種類
SEO対策には、いくつかの施策があります。
内部施策
WebページはHTMLという言語で構築されています。
GoogleがWebページを良質であると認識しやすくするために、このHTMLを最適化します。
具体的には、
・Title(タイトル)、Meta description(メタディスクリプション)のタグ設定
・Alt属性(代替テキスト)、キーワードの設定
・hタグ(見出し)構造化データの最適なマークアップ
・重複、類似コンテンツのcanonicalタグ設定
・Noindexタグの設定
など言葉は少し複雑ですが、要はユーザーや検索エンジンに、コンテンツの内容を分かりやすく認識してもらうための施策です。
また内部施策には検索結果にWebページを確実に表示させるための、クロール促進も含みます。
内部リンク構造の最適化を行なったり、Search Console(サーチコンソール)にて、XMLサイトマップを送信し、クロールをリクエストしたりします。
robots.txtなどを活用して、クロールを制御する場合もあるでしょう。
外部施策
Googleは、どのサイトページのどのコンテンツが重要であるかを判断する際に、ユーザーがインターネット上に張ったリンクを評価基準にしています。
つまりコンテンツは被リンクを獲得することが重要であり、そのための施策を外部施策と呼びます。
例えばSNSや広告、プレスリリースなどの外部サービスを利用して、コンテンツを宣伝することで自社のブランディングを促し、サイトへの自然検索流入数を獲得するフローを作ります。
その際、海外サイトなどからのスパムリンクが増える可能性があるため、適宜、リンクを否認することも必要となります。
コンテンツ制作
コンテンツSEOは、その名の通りコンテンツ(記事)を制作するSEOを指します。
ただし、ただ闇雲に記事を書けば良いというわけではなく、外してはならない重要なポイントがあります。
それはユーザーの検索意図に沿った(=需要のあるNeeds Met)、良質なコンテンツを継続的に発信するということです。
そのために先述した、E-A-Tの指標を考慮せねばならないのです。
コンテンツを作る為には、まずメインとなるキーワードを設定し、共起語(ロングテールキーワード)の選定を行い、ユーザーの需要に合ったコンテンツを作成します。
その際、コンテンツ内容と関連性のある画像を使用したり、pタグやbrタグなどを活用しながら、ユーザーが快適に読み進められるコンテンツを作成することが重要です。
さらにコンテンツをリリースした後は、適宜、効果測定を行い、リライトしながら記事を育てていくことで、コンテンツSEOの効果は最大化するでしょう。
このようにGoogleはコンテンツの質を重要視するため、文字数やキーワード数を増やすことが上位表示に直接繋がるわけではありません。
コンテンツの質を担保しながら、オリジナリティのある文章を執筆することで、1コンテンツ平均4~5000字程度が必要というのが、一定の共通認識とされています。
ページエクスペリエンス最適化
Google検索結果はコンテンツ自体の品質に大きく影響されますが、ページエクスペリエンスも重要な要素と言えます。
ページエクスペリエンスとは、「Webページでのユーザー体験」を指し、ユーザーにとって使いやすいWebページか否かを判断する指標としてコアウェブバイタルがあります。
コアウェブバイタルはLPD・FID・CLSという3つの指標で構成されており、それぞれページの読み込み速度・サイトのHTTS化(SSL化)・モバイルフレンドリーアップデートへの対応を指しています。
これら全ての指標で満点を取る必要はないものの、上位サイトには極端に悪い数値が出ていない場合が多いことを鑑みると、対策を行うべきものであるには間違いありません。
もちろんページエクスペリエンスが高いからと言って、品質の低いコンテンツが高評価を受けるということはありませんが、CVR(コンバージョン)には大きく影響する可能性が高く、定期的な見直しは重要でしょう。
なおコアウェブバイタル評価は、Google Search ConsoleやPageSpeed Insights、Lighthouseなどを利用し、チェックすることができます。
SEOの効果測定
SEO施策を行う場合、その効果測定をすることはセットで考えねばなりません。
なぜならコンテンツは効果測定を行い、施策やリライトを重ねながら育てていくことで、SEOの効果が最大化するからです。
またGoogleは検索結果の改良を目的に、定期的にコアアップデートという、検索アルゴリズムの見直しを行います。
大規模アップデートが行われる度に、改良した内容に即した順位変動が起きるため、アップデート内容をしっかり把握し、その都度対策せねばなりません。
つまりSEO施策と効果測定はセットであるとの認識が、まず必要不可欠なのです。
ではSEO対策に必要不可欠な計測ツールにはどのようなものがあるでしょうか?
以下有名なツール2つをご紹介します。
Google Analytics(GA/グーグルアナリティクス)
Google Analytics(グーグルアナリティクス)は、Googleが無料提供しているWebサイト解析ツールで、Webサイトへのアクセス状況を細かく分析することができます。
例えばユーザーがWebサイトに訪問した後、どのような行動を取ったかなど、ページ滞在時間・直帰率・離脱率などを確認することで、コンテンツ別、ユーザー層別・時期別などに分けアクセスを分析、解析することができます。
Google Search Console(GSC/グーグルサーチコンソール/旧ウェブマスター)
Google Search Console(グーグルサーチコンソール)もGoogle Analytics同様、サイト解析ツールではありますが、クローラーがどのようにサイト認識をしているか確認することができるため、クローラビリティの向上を図ることができます。
またクロール状況やインデックス状況だけでなく、外部・内部リンクの把握、また検索キーワードのCTR(クリック数)や表示回数といった検索パフォーマンスなどを計測することも可能です。
このようにGoogle Search Console は、SEO対策において把握しておくべき重要な要素や、エラー状況、またGoogleペナルティを受けてしまった場合の原因などを、画面上で直接確認することができるのです。
当社のSEO対策
超情報化社会の現在、インターネットを利用した情報発信は、ますます重要になっています。
多くの人が、日々インターネットに触れ、検索エンジンで情報を検索している現状において、SEO対策は企業の規模を問わず、必ず言及される施策と言えるでしょう。
検索エンジンで自社コンテンツを上位表示させることで、必然的に流入数が増加し、インターネット上で展開するビジネスを、競合他社よりも有利に運営することに繋がるからです。
しかしながらコンテンツ作成においても、サイトへの実装においても、SEO対策にはノウハウが必要であり、内製化の難しい分野と言えます。
当社でSEO対策を行う際は、キーワード策定から始まるコンテンツの内容・構成・文字数に至るまで、ブラックボックス(顧客に見えない部分)を作ることなくエビデンスという透明性を以って、顧客に説明の上でコンテンツ制作を行っております。